水音や小鳥たちのさえずりを楽しみながら、山路にたきぎを拾い集めるのです。そしてそれがかまどやいろりで赤々とパチパチと燃えるのをながめながら、ご飯を炊きおかずを煮るのです。どんなに心豊かで楽しみ多いことでしょう。なる楽しみをいっぱいいっぱい失ってしまっているのです。べきものです。打ち水や風鈴の音ねによる涼しさは、クーラーや扇風機によるそれに決して負けるものではないのです。夜がこうこうと明るい必要など、どこにもありません。ほの暗くゆらめくつつましやかなともしびの下での静かな語らいにこそ、夜のだいご味や楽しみがあると言うべきなのです。火を使うことをもっともっと楽しむべきなのです。季節季節の野花を愛めで、谷川の現代人類は、ナンセンスでしかない「便利」を追求するあまり、「住」本来の大い最後は「快適」です。これもすでに詳述しました。「快適」とは、本来心で求める第三章 衣食住の真実 73
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