どんどん強く大きくなってゆくばかりでした。「自分で考えろ。自分で考えろ」とです。そして今度もまた、挑戦せざるを得ないことになってしまったのです。「人生とは何ぞや」と「幸せとは何ぞや」という人類有史以来の絶対的二大テーマの自主的究明にです。たのです。山野草たちのことばどおり、「自然」が応援してくれたのです。「自然」に教えられたのです。そうだったのです。「何かがちがう。何かがおかしい。何かが根本的に狂っている」と感じる私たち普通の「人間」の予感は、決してまちがってはいなかったのです。「自然」はやっぱり、戦い征服するべき対象ではなかったのです。「人間」の直感どおり、親しみ敬愛するべき対象だったのです。しかしそんな私の困惑などいっさいおかまいなしに、心の耳に響いてくるその声はところが、まさに案ずるより産むがやすしで、これが思いのほかスムーズに判明しどう教えられたのかの具体的な説明は後章に回しますが、いずれにしてもやっぱり私たち人類は、一番根本のところでたったひとつながらとんでもない勘ちがいをし 26
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