一元の会社に育てあげてゆこうとです。またたてまえをいっさい排除して、本音すなわち自己の本心に正直な経営を心がけてゆこうとです。はないのです。たてまえやしがらみ、そして何よりも厳しいコスト競争に大きく制約されて、なかなか思うような経営ができてはいないのです。しい妥協に次ぐ妥協の連続でした。ああもしたいこうもしたいと思うばかりで、現実が全然ともなわなかったのです。そんな苦悩の中で巡り会ったまるで夢のような願ってもない幸運だったのです。てする経営のことです。あるいはまた、自分がもし社員や業者ならばと考えてする経営のことでもあります。そして、自らの心に固く誓ったのです。「播磨屋本店」は、決してウソのない真実こう言うと何だか奇異に聞こえるかも知れませんが、世の大半の企業が全くそうでもちろん、私自身もそうでした。「播磨屋本店」以前の私は、毎日毎日が哀しく苦自己の本心に正直な経営とは、別の言い方をすれば、自分がもし顧客ならばと考え 198
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