行の「民主々義」をくるりと裏返せば、それがそのまま理想の政治なのです。「民主々義」と理想の政治のちがいは、ほんとうに紙一重なのです。半が、理想の政治すなわち真実と紙一重である「民主々義」を、絶対視してしまっているのはそのせいなのです。からです。「民主々義」は、人類有史以来の血と汗と涙の結晶なのです。だからこそ人々は、「民主々義」を狂ったように賛美し必死になって守ろうとするのです。どう紙一重なのでしょう。またくるりと裏返すとは、具体的には何をどうすることなの息吹きを力いっぱい吹き込んでおこうと思います。いう理想それ自体は、何の問題もなく全く正しいのです。真実なのです。ところがそ本書は先に、「万人が等しく直感することは真実である」と述べました。人々の大またもうひとつは、永い永い苦難の末にようやくたどり着いたのが「民主々義」だそこでです。後者はやむをえないとして、問題は前者です。紙一重とは、一体何が「民主々義」が高々と掲げる「ひとりは万人のために・万人はひとりのために」と第七章 政治の真実のでしょう。巻末にあたり、現代人の熱い期待を一身に集める「民主々義」に、真実 193
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