う。肉体に働く「神」は、だれにでも容易に想像できるはずですから、ここでは精神に働く「神」について考察してみます。になるということです。また「神」の心とは、大自然全体の幸せ増進をひたすら希求し、なおかつ実行する大いなる愛の心のことです。すなわち「神」が十分に現われたならば人間は、老若男女や人種国籍のいかんを問わずだれもみな一様に、「みんなの幸せを第一義とし、自分本位ではなく全体本位で生きてゆこう」と考えるようになるのです。いものとして最も大切にしてきた真心こそ、「神」の心そのものであるのです。どこまでもどこまでも際限なく無秩序化し、何もかもむちゃくちゃになってしまった現代社会が、かろうじて最終的崩壊をまぬがれているのは、この「神」の心があったからこそなのです。人間の精神に「神」が現われるとは、言いかえれば、人間の心が「神」の心のようそこで本題ですが、それこそが「真心」の正体なのです。人間が古来、何よりも尊人間はだれでもみんな、その体はいうに及ばず心もまた、その深いところで「神」 174
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