がつかないような不思議を実現できる人格神、すなわちえせ宗教が言う「神さま仏さま」など絶対に存在しません。のです。不自然は、それをあると信じる不自然な人間の心の中にだけ存在する、つかのまの幻に過ぎないものなのです。せん。人間が古来、神ということばで言い表わしてきたある種の絶対的存在は、もちろん実在します。本書が言う「神」は、それを指すのです。神という美しいことばの栄光のために、そのほんとうの意味をここでもう一度きっちりと定義し直しておきます。五感では決して確かめることができないものです。しかし、「神」はまちがいなく実在するのです。「神」の行うさまざまな現象が、この世の隅々にまで広く深く遍満しこの世は「自然」一元の完全なる合理世界であり、不自然などいっさい実在しないがしかしです。これは、神という概念そのものを否定しているのでは決してありま『「神」とは、「自然」を行うある種のエネルギー作用のことである』これが「神」の科学的定義です。「神」は、姿なく形なく味もにおいも音もない、 172
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