人類1万年の悪夢を打ち破る 真実
141/212

哀しいことに人類は、そんな尊い農業をうまく生かしきれなかったのです。いえ、生かすどころか完全に悪用してしまったのです。以下に、その変節の経緯を大まかに説明します。です。また先述のとおり、安心は幸せと直結のものです。人類は、当然ながら幸せを求めて農業を開始したのです。そして、そこまでは良かったのです。不自然な心などどこにもなく何ら問題はなかったのです。ほど、より一層大きな幸せが手に入るなどという、とんでもない妄想を抱く人間が現われたのです。食べものの所有量の大小がイコール幸せの大小であるなどという大ウなものへと変化していったのです。そしてその反動として、幸せの追求などというそれまでになかった不自然な観念が新たに芽生え、人間の生き方を大きく拘束し始めた生きものにとって何より一番の安心は、食べものが安定的に確保できるということしかし何の因果か、そこに魔が忍び寄ってきたのです。食べものを多く持てば持つそれにつれてそれまで絶対のものであった幸せが、人間の心の中で少しずつ相対的第六章 経済の真実ソが、人類をじわじわとマインドコントロールし始めたのです。   137

元のページ  ../index.html#141

このブックを見る